ヘルマンヘッセ 荒野の狼

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「魔術劇場 だれでもの入場はお断りー誰でもはお断り
入場はー狂人ーだけ!」

 

 

STEPPENWOLF SUMMARY

Harry’s account starts out with him leaving the boarding house to wander the streets. He sees an arched doorway that he’d never noticed before. In fact, he thinks it might have just appeared out of the blue. He decides to check it out and sees that it has writing over it that says “Magic Theater; Entrance Not for Everybody.”

 

 

ニーチェのよく言っていることばの意味で、天才的な、無際限な、恐ろしい苦悩の能力を養ったことを、私は知りました。同時に、世界けいべつではなく、自己けいべつが彼の厭世観の基礎であることを知りました。なぜなら、彼は制度や人物についてじつに仮借なく徹底的にやっつけるように話すことができましたが、けっして自分を除外したことがなく、いつもまず自分自身に矢を向け、まず自分自身を憎み否定したからです……ここで私は心理学的な注釈をはさんでおかねばなりません。荒野のおおかみの生活について私はごくわずかしか知りませんけれど、愛情に富んではいるが厳格できわめて信心ぶかい両親と教師によって、「意志をくじくこと」を教育の原則とする精神で彼が教育されたと

はあくまで、ひと目見たときすぐに、すぐれた、珍しい、なみはずれた天分のある人間だという印象を与えました。顔は精神にみちており、表情の異常に繊細敏感な動きは、興味ぶかい、極度に動揺した、非常に繊細で感受性の強い心の生活を反映していました。彼と話をし、彼が、いつでもというわけではありませんが、世間並みの限界を越え、持ち前の異常さから、個性的な独特なことばを吐くと、私たちなんかわけもなく彼におさえられてしまうばかりでした。彼は他の人間より以上に考えており、精神的なことにかけては、ほとんど冷静なくらいな客観性を持っていました。

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